【台湾交通事故リスク】2021年4月2日タロコ号事故【これまでを振り返る】

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2021.4.2 台湾鉄道の大規模事故の発生

清明節の連休初日、4月2日午前9時半頃、台湾史上、最悪の鉄道事故が起きました。

事故の現場は、台湾東部の花蓮。

花蓮県秀林郷のトンネルに入ろうとした太魯閣(タロコ)号が、線路脇の斜面から滑落してきた作業車と衝突しトンネル内で脱線しました。

車両は大きく変形し、乗員乗客約500人のうち、運転士を含む49人が死亡、約200人が重軽傷。

なんとも悲しい事件に胸が痛くなりました。

まずは被害に遭われた方のご冥福をお祈りします。

 

過去の鉄道事故

2000年以降において、台湾では主に以下の鉄道事故が起きています。

2007年6月15日 @宜蘭県大里駅付近 電気機関車の試運転中の運転士過失による事故

電気機関車の試運転を任されていた運転士が赤信号を無視して高速で前進し、北東部・宜蘭県の大里駅付近で普通列車に衝突。5人が死亡、18人が重軽傷を負った。

2012年1月17日 @桃園県埔心駅付近 タロコ号と砂利運搬トラックの衝突

北部・桃園県の埔心駅付近の踏切で、タロコ号が侵入してきた砂利運搬トラックと衝突し脱線。運転士が死亡したほか、乗客約300人のうち25人が重軽傷を負った。

2013年8月31日 @屏東県 自強号土石流に巻き込まれた脱線

南部・屏東県枋山のトンネルを走行中の自強号が土石流に巻き込まれて脱線。乗客約250人のうち17人が重軽傷を負った。

2015年11月6日 @彰化県 自強号とトレーラーとの衝突

中部・彰化県二水の踏切を通過しようとした自強号が、踏切で立ち往生していたトレーラーと衝突し炎上、乗客9人がけがを負った。

2016年7月7日 @台北 社内の爆発物 

北部・台北市内を走行中の普通列車の車内に爆発物が仕掛けられ、松山駅に到着する寸前に爆発が起こって、犯人を含む乗客25人がけがをした。

2018年10月21日 @宜蘭県 特急普悠瑪(プユマ)号の脱線

北東部・宜蘭県の新馬駅付近を走行中だった特急プユマ号が脱線、転倒し、18人が死亡、約215人が重軽傷を負った。

Provided by : Lee Chung Wei

2021年2月23日 @台東県 保守用車に作業員がはねられる

東部・台東県の海端駅で、保守用車に作業員がはねられ、2人が死亡、1人がけがをした。

バスの事故

さて、上記の主な鉄道事故を多いと見るか少ないと見るかは、比較対象によっても異なるかもしれませんが、では他の移動手段はどうでしょうか。

別のメジャーな移動手段としてはバスがあります。

バスについても過去数年内でも相当数の事故が起きており、ここ5年でも下記大きな事故が起きています。長距離バス、観光バスの事故については、労働時間の問題や道路の問題、そもそも台湾の自然環境の問題など、様々な原因が指摘されています。

2017年2月13日 @台北市南港

北宜高速公路(国道5号)の南港ジャンクションにて観光バスが横転し、33人が死亡、11人が重軽傷を負った。花見の名所、台中市武陵農場ツアーの帰路の途中であった。運転手の長時間運転による疲労、車齢19年のバスの老朽化等の可能性が指摘された。

2021年3月17日 @宜蘭県 

北東部・宜蘭県蘇澳鎮の蘇花公路にて乗員乗客合計45人を乗せた観光バスが擁壁に衝突。事故当時、死者6人、39人が重軽傷。

台湾のその他の一般交通事故

台湾では残念ながら電車、バスといった大きな事故が多いと言えます。また、車、バイクの事故も多いことは事実です。

🔢【統計】 台湾交通事故統計(中国語)

台湾の交通事故による死亡者は、2020年では全国で約3千件、人口約5倍の日本の約2千8百人を上回る結果となっています。
まさに、台湾で生活をする上で改善していきたい点になります。

最後に

さて、過去の事故を振り返ると電車もバスも、残念ながら事故が起きています。防ぎえた事故もあるかもしれません。
台湾鉄道について言えば、今後、運営主体を見直すべきなど議論もなされていて、確かに改善も必要かもしれません。

人々の暮らし、楽しみを支える台湾鉄道もバスも、比較的安価で重要な移動手段です。
比較的安全ないかによりリスクの少ない安全な移動、旅行とは何か…

どこの国でも何であっても移動手段での事故はあります。
台湾や日本の事故の確率は高いものではないと言えますが、起きているのも事実です。

シートベルトをする、あまりに混雑した電車は避けるなど。防げる最低限のことはしておきたいものです。

改めまして、4月2日の事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、再び惨事が起きないことを心から願っています。

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